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腹水穿刺する時
カテゴリ: 医療全般
尼崎の病院で腹水穿刺後に患者さんが亡くなられたことについて
様々に報道されています。

たとえば これ。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090108/crm0901080151003-n1.htm

また この件については Yosyan先生、、Dr.I先生のブログで詳しく論じられています。

http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20090111

http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-entry-416.html


私が 最後に腹腔を穿刺して腹水を除去したのは、数年前ですが
今後もまたすることはあると思いますし、言いたいこともありますが
それはとりあえずここではおいておいて
腹腔穿刺(腹水穿刺)という手技(治療)は どういう時にやって
その場合 どんな説明するのか 私のやり方を書き記しておきます。


どういう時に腹水を抜くのか?

普通は肝硬変でもう後戻りできない状態になったと思う時でしょう。

肝硬変で腹水がたまり、それによる苦痛が強くなり、穿刺による
腹水除去がもたらす影響を考えても腹水を抜いてあげることが
患者さんのためになると判断した時 ということですね。

つまりは 肝硬変の治療をしていて 残念ながら命の終わりが、見えて
きてしまい Point of no returnを過ぎたと思った時ということです。


誰に同意を取るのか?

肝硬変では肝性脳症と言って 精神機能に影響が出ていることもあります。
説明していても覚えていないこともありますし、また手技に伴って合併症も
起こりうるので家族にも説明しますし、これまでもしてきました。


いつ説明して同意を取るのか?

いままでの経験では、普通は腹水が貯まりやすくなり、コントロールが
難しくなった時から何度も話をしています。

そして 穿刺して抜く以外に苦痛を取れないと判断した時に説明して
同意を取ります。

どんな説明をするのか?

・肝硬変とは癌ではないが、疾患の性質としてはそれに匹敵するものであること

・利尿剤などの治療では腹水コントロールがもう困難であること
・腹水がたまってつらいことに関しては腹水をとるのは一時的にせよ有効であること
・ただし、一時的に抜いてもまた貯まること

・穿刺は いいことばかりでなく、合併症もあること
・肝硬変は出血のリスクが高いこと、特に肝硬変そのものによる出血傾向
 さらには腹壁の側副血行が増えていて出血させてしまう場合があること
・腸管他 気をつけても臓器を傷つけてしまう可能性があること
・腹水を抜くことで微妙なバランスを壊して一気に腎不全の
 進行を来すことがあり、命の長さとしては縮める可能性もあること


以上のような 説明をして腹水を抜いていくわけです。



今回の報道の結果、腹水を抜くことを躊躇する医師が増えて
そのために患者さんの苦痛が取り除かれないことが増えるのを
私は特に心配しています。

皆様の冷静な判断の材料になれば 幸いです。

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編集 / 2009.01.11 / コメント: 5 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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畑も少しやっている

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