地域医療(特に過疎山村等において)聖地(逃散の聖地ではないですよ)のようなところが、いくつもある。そうしたところでは、以前より「地域医療の神様」のような先駆者たちがおり、そしてそのように取り上げられてきている。
しかしながらそんな取り上げ方にはなんとなく違和感を感じている。その違和感は 地域医療は一人の赤ひげやスーパーマンではなく、システムで支えるべきと常に考えているところかきているのだろうか。
最近その違和感のヒントが明らかになってきた。
そのヒントとは地域で働く多くの医療従事者にとって(少なくとも私には)一番必要なのは神様やヒーローではなくメンターでありコーチではないかということである。
私の参加しているあるMLの主宰者が最近急逝されたのだが、それに伴って今までに感じたことのない喪失感が続いている。そしてその理由はいったい何なんだろうと自問自答を繰り返している。
私なりの現在の答えは その方がお会いしたことさえないのに 私にとってのすばらしいメンターであり、コーチであり、ロールモデルであったということだからだと言うことに行き着いている。
MLでのその先生が付け加えたコメントにより、当のメールを出した本人でないのにそのメールを読んで癒されていた自分を今になって感じるのだ。失って初めて気づいたこの事実。その癒しがもう得られないとわかったが故の喪失感なのではないか・・・そんなところに現在の気持ちがあります。
そう考えていくうちに地域で働く孤立しがちな医療従事者にとって一番大事なのはやはりその孤立感に対する癒しであり、癒しを患者さんや地域からでも得られるならばモチベーションは持続するけれど、そうでない場合にはやはりメンターやコーチというものが必要なんだろう・・・そんな風に考えるようになってきた。
ヒーローを必要としているのはマスコミであり、多くの一般住民である。医療従事者にとって必要なのはヒーローではなくまずはロールモデルであろう。
ただヒーロー的存在や神様を否定しているわけではない。すばらしい功績のある人にはそれなりの評価と賞賛があるべきである。またそうした人の活躍は啓蒙活動には有効である。
私にとって現在の課題は・・・当然次のメンター兼コーチを探すということに他ならない。
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