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20××年 某病院の外来にて5
カテゴリ: 近未来日記
            20××年 某病院 救急外来(ER)にて

頭痛の患者がCT検査の説明を受けているその頃
ERでは外来診察の受付が開始された。

受付に患者はたくさんやってくるが、その多くはがっかりした
顔で帰って行く・・・
昨日からの積み残しがあるようだ。

今外来診察に呼ばれた人は昨日の今頃申し込んだらしい・・・。


救急受付にて

患者B(以下 患B)
  「あの~ 診て欲しいんですが。」

受付「症状は何でしょうか」

患B「昨日から熱があるんですが~。」

受付「熱以外には何かありますか?」

患B「いや特にありません。」

受付「では受診契約書をよくお読みになり記載してください。
   尚、判例では救急においては重要事項説明も不要とされております。
   自己責任においてよくお読みになって署名をお願いします。
   そして この発熱用問診票に記載してください。

   この時点で料金が発生しますので
   問診料として△千円お支払い下さい。
   またその後の診察を受けられるのでしたら
   預託金○万円かクレジットカードをご登録下さい。」

患B「もうお金がいるんですか?」

受付「申し訳ありません。
   救急での料金不払いの方が多いために今年から
   やむを得ず預託金をいただいております。
   よろしくお願いします。」

患B 不服顔で書き込んで受付に問診票とクレジットカードを差し出した。

患B「書きましたよ。」

受付「では本人確認用の最新の指静脈登録システムに登録します。
   右人差し指をここにあててください。」

  患B 指を差し出す

受付「また 万一指をけがした場合に備えて ご本人しか答えられない
   質問とその答えを登録させていただいています。

   通常は 『母の旧姓は』を登録される方が多いのですが・・
   それでよろしいですか?」

患B「いいですよ 母の旧姓 □□ です。」

受付「では ここにお書き下さい。」

  患B 記入する。

受付「これでお間違えないですね。」(画面を見せながら)

患B「はい 間違いないです
   で いつ頃診てもらえそうですか?」

受付「現在救急室はかなり混み合っておりまして
   症状重傷度別にお呼びする順序が変わります。
   看護師が問診を確認しますので少々お待ち下さい。」

看護師A(以下看A)
  「△△■■さま~ 本人確認をさせていただきます。」

看A 指をあてながら
  「問診票を確認させていただきました。
   発熱だけで他の症状がないため 優先度Bとなっております。
   優先度A以上の人が先に診察となります。

   おそらくは明日の朝に間に合えば良いほうかとも思いますが
   その他にも早く診療に入れるシステムもございます。
   あちらのブースで5分間のビデオが繰り返し流れておりますので
   ご覧になってご確認下さい。

   何かご希望がありましたら受付にお申し出下さい。」

患B 説明ビデオを見に行く。
   ちょうど新しく始まったところだった。

ビデオ映像が液晶画面に流れ始めた。

  「○○総合病院救急外来の受診並びに料金システムについて
   ご説明いたします。

   当院では症状重傷度別にお呼びする順番が変わります。
   軽症の方には長時間お待ちいただきますが
   限られた医療資源を有効に使うため どうか
   ご理解のほど お願い申し上げます。

   尚料金については 無過失保険料含めて 通常の日勤診療の
   約3倍かかります。
   この点についてもどうかご了承下さい。

   またお急ぎの方のために 別のシステムもございますので
   ご説明いたします。

   まず完全自由診療をご希望の場合は 申し込み順に
   当院の経験ある救急専任医が診察させていただいております。
   料金は通常の救急保険診療自己負担の約10倍になりますが
   優先度A以下の方よりも早く診察させていただきます。

   次にまた研修医診察システムをご紹介します。
   指導医の指導のもと研修医が診察いたします。
   また 必要に応じて上級医が診察します。

   これについては 優先度にかかわらず、研修医診察システムを
   ご希望になった順番に診察させていただいております。

   料金は 通常の日勤診察の約2倍となりますが、比較的早く
   診察させていただいております。

   尚 この研修医診療システムにおいては 故意による場合を
   除いて医療事故一般について免責とさせていただいております
   のでご了解ください。

   通常のシステムでの診療は 救急の専任スタッフと免許取得後5年目
   以降の専門研修医が 重傷度による優先度順に診療致します。

   お待ちいただいている間に症状が増えたり、強くなった場合は
   お呼びする順序が変わりますので 遠慮なくお申し出下さい。」

患B「・・・・」

そこへ 救急車のサイレンが鳴り響いてきた。

待合室にアナウンスが・・・

「ただいま 重傷度AAAの患者様が救急車にて受診されます。
重傷度AA以下の患者様におかれましては、待ち時間がさらに延びますが
どうかご了承下さい。」 


もう少し続くみたいです~。 

でも ちょっと切れ味鈍ってきたなあ
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編集 / 2007.07.10 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
20××年 某病院の外来にて4
カテゴリ: 近未来日記
         20××年 某病院 総合科外来診察室にて


患者はようやく総合科外来診察に案内された。

総合科外来医師(以下医師)
  「○○××様ですね
   私 総合科の■■と申します。
   医師免許取得後15年たっております。
   総合科認定医、指導医を持っております。
   その他学会認定医についてはこちらの名刺でご確認下さい。
   
   また最近1年間の初診時誤診率○○%
   訴訟リスクは一番低い方のランクA
   現在抱えている訴訟は幸運にもありません。

   以上 私のデータですが
   私の診察でよろしいですね。」

患者「あ  はい。」

医師 (PC画面を見ながら)

医師「では 指静脈で本人確認をいたします
   右手人差し指をお出しください」

患者「またですか~ 疲れました
   頭痛が酷くなってきました」

医師「申し訳ございません
   違う名前呼んでも平気でお返事なさる患者さまも多いもので・・
   名前を呼ぶだけではダメなんですよ。

   で 今日は頭痛と言うことで来られたのですね.。」

患者「いやあ 風邪かと思うんですが、昨日から頭が痛くて
   少し熱っぽいようにも思うんですが・・」

医師「それはいけませんね。
   でも久しぶりの頭痛患者さんですよ。
   最近はそう言う患者さんは 救急外来ばかりにいくもので
   まあ そっちに行っても救急室でも救急ランクが低いと
   平気で3日ぐらい待たされてしまいますが・・・

   で 記入いただいた問診票ですが
   記入いただいた内容にお間違いないですね。
   なければ ここにサインをお願いします。」

患者「また サインですか?」

医師「申し訳ありません。
   医療事故防止のため 厚労省の・・・」

患者さえぎって サインする

患者「その説明は聞き飽きましたので 次に進んでください」

医師「ところで熱のところが空欄なんですが
   お熱はありますか?」

患者「いや~ちょっと熱っぽいんですが
   測ってはいませんが。」

医師「そうですか~
   感染性疾患が疑われる場合にですね
   ご自身で検温していない場合は、無過失保障制度の補償額が
   減額されてしまうんですね。

   それで 誠に申し訳ありませんが
   この受診契約書の『体温を測定していません』の欄に
   ご署名をお願いします。」

患者「またサインですか~」

医師「判例に基づいてなんですが
   患者の診断に対する自助努力が不足している場合
   万一訴訟になり、訴えが認められてもその損害賠償は
   減額されてしまうんですね。

   無過失保障においてもその考え方が適用されるため
   こういう形になっております」

患者「・・・」

  患者 サインする。

医師「では 問診事項を確認しながら診察いたします」

医師 いろいろ聞きながら診察をする。

医師「診察の結果をご説明します。

   まず初診時の診断としては普通感冒 いわゆるかぜ症候群
   の可能性が高いと考えました。
   ただしあくまでも病歴、身体診察によるものですので
   診断は完全ではありません。

   頭痛についてですが 一番心配な くも膜下出血は
   当院の問診システムでは1%以下の確率が出ています。
   さらに身体所見も項部硬直などの所見がありませんので
   診察所見はその結果を支持しています。

   ただ100%否定はできません。

   ところで問診事項のチェックリストには
   頭部CT検査についての希望にチェックがありましたが
   そのご希望に変わりはありませんか?

患者「間違いなく風邪ならしなくてよいんだけど
   でも心配だしなあ 完全には否定できないとと言われると
   どうしたらいいんですかね・・・」

医師「現時点では 必要性はかなり低いと考えます。
   ただ より正確性を望めば・・・するよりないですし・・・


   あと 補足ですが
   現行制度では頭部CT検査などは 問診システムでの

   推奨ランクによって自己負担が変わります。
   今回の頭痛ではくも膜下出血を強く疑うものではなく
   推奨ランクAとなっておりますので
   通常の3割負担そのままで変わりません。

   で 最終的には 患者様に決定権がありますが。」

患者「なんか ますますどうしてよいかわからなくなってきた。
   もういい 全部やるよ。」

医師「では頭部CT検査に当たっての説明を行いますが、その前に
   この頭部CT検査説明書ならびに『脳動脈瘤と画像診断』という
   小冊子をおよみください。」

   あなたの診察が延長し、残業が必要となりましたので
   本日の当直担当副院長に残業命令書をもらってきますので
   待合室で読みながらお待ち下さい。」

医者は出て行き、患者は待合室で冊子を読み出す。

患者「あーあ これ文庫本くらいあるぞ
   読めるわけないだろう・・・」



たぶん 続くかも知れない 続いたらいいな
編集 / 2007.07.05 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
20××年 某病院の外来にて3
カテゴリ: 近未来日記
できれば順番に読んでいただけると有り難いので
 先のエントリーを示しておきます。

20××年 某病院の外来にて1
 http://medicalfootball.blog69.fc2.com/blog-entry-84.html
20××年 某病院の外来にて2
 http://medicalfootball.blog69.fc2.com/blog-entry-85.htm l

読まれた方は これらのエントリ 風刺しているんだか
何が言いたいんだか おそらくは よくわからないと思います。

私自身 すでに起きつつあること これから起こりそうなこと
たぶん起こらないであろうこと 思いつくままにごちゃ混ぜにして
話に盛り込んでいます。

そしてそのすべてに 起きて欲しいこと 起きて欲しくないこと
なった方がよいのかどうなのかわからないことが含まれています。
 
実際にこうなっていたら どう思うか考えるヒントになれば と
自分自身に問いかけつつ書いているところですので
どうかご理解を頂きたくよろしくお願いいたします。

 ………………………………………………………………………

20××年 某病院 総合科受付にて


患者はタッチパネルでの問診に入力を終えた後
また総合科受付に向かった。

患者「あのー 問診終わりました ○○××ですが
    いつ頃診てもらえますかね~」


外来窓口受付(以下受付)
    「○○××様ですね」
 患者「はい」

受付 (PC画面を見ながら)

受付「では 指静脈で本人確認をいたします 。
   右手人差し指をお出しください」

患者「またやるのかよ~ 
   いい加減にしてくれ」

 受付「申し訳ございません。
   取り違え防止のため 厚労省の指示に基づいて
    厳重な本人確認をさせていただいております。

    この件については 受診契約書に記載しておりますが
    お読みになっておられないでしょうか?」

患者「あんな小さい字 読んでいるわけないだろう!」

受付「そうおっしゃられてもこまりますが・・
    全文読むわけにも生きませんので 重要事項のみ口頭説明で
    残りはお読みいただいて同意を得ることになっております。

    一昨年の最高裁判決でも 重要事項のみ説明は必要であるが
     本人確認等の安全管理についての説明は書面でよいとさ
    れておりますのでどうかご理解下さい」

患者「わかった わかった。    で 何時になるんだ? 診察は。」

受付 指を合わせて確認しながら

受付「○○××さま  ○○年××月△△日生まれ
    ○○市××町 でお間違えないですね 。
   ご本人確認をさせていただきました。

    では これからの流れについてご説明いたします。
    幸い、本日は相当のキャンセルが出ましたので
   あと6時間ほどで診察室にご案内できる見込みです。」

患者「えーもう夜じゃないか!
    いい加減にしてくれよ~」

受付「そうおっしゃられても・・・」

患者「だいたい10年前かかったときにはこんなことはなかったぞ
   どれだけ待たせるんだよ。

受付「10年ぶりの受診でしたら致し方ないかもしれませんね。
    現在の状況について簡単にご説明させていただきますと
    医療事故防止のために厚労省の指示でいくつかの制度が
    導入されて待ち時間が長くなりました。

    また医療費削減のため医師数の増加が抑えられておりましたが
    さらに医師の超過勤務についても労働基準法遵守がこれも
    厚労省から指導が入り、外来での医師の絶対数が少なく
    なっております。

   また予約診療についてですが、昨年の東京地裁判決で
   予約時間を守れなかったため、高額の損害賠償請求が
    認められたこともあって、予約外の患者様については
    大変申し訳ありませんが、長時間お持ちいただく事態と
    なっております。

    そう言う状況ですが、○○様は非常に幸運でございます。
    本日たくさんのキャンセルが出たことと、育児休暇中の
    常勤医が昨日より予定を早めて勤務復帰しましたので
    本日の待ち時間はここ数ヶ月では一番短い状態です。

    医師の時間外勤務も制限されているため 本日の外来としては
    最後の時間でなんとか入ることができました。

    申し込み当日で 通常の診察に入れるなんて
    私どもとしても本当に久しぶりなんです。 」

患者「わかったってば・・・」

受付「では 4時間後にこちらにおいで下さい。
    それとも携帯メールでお呼びいたしますか?
    こちらでお呼びした時間にいらっしゃらない場合は
    自動的にキャンセルとなりますので
    くれぐれも遅れないようにご注意下さい。」

患者「じゃあ 携帯で呼んでくれ」

受付「わかりました」

たぶん きっと いましばらくは 続くだろう・・・
編集 / 2007.07.02 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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くらいふたーん

Author:くらいふたーん
本業はプライマリケア

ワークライフバランスの
確立が現在の最大の
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規模は縮小したが、
畑も少しやっている

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