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コメントにお返事 北海道の自治医大関連
カテゴリ: 地域医療~北海道
北海道の自治医大卒業生に対する処遇についてのエントリーに
非公開のコメントを頂きました。

ご理解いただくために補足します。

元のエントリーは

http://medicalfootball.blog69.fc2.com/blog-entry-58.html

匿名なので概要だけ書きますが
Y県の医師という方からで

自治医大出身者の扱いが他に比し、必ずしも他と比べて酷くはない。
給料・年金などの点でも、公務員扱いが長くなる利点もある。
逆に税金投入されたのに過疎地の業務はまだ不足。
赴任期間は本来の義務期間の半分にも満たないのでは?
自治医大出で無い医師で、彼らよりもっとへき地で働いている人も多い。



まず始めに各都道府県の抱えるへき地の状況が異なること
さらには研修の体制、義務期間明けの処遇が異なるため
各都道府県によってかなり違います。

よってコメントを下さった方の知っている状況と北海道の状況は
だいぶ違うと思われます。
まずそのことはご理解いただきたいと思います。

その上でご指摘の件ですが
給与ですが、確かにへき地に勤務している期間においては
一般に同学年の医師より高給かも知れません。
ですが これについては労働に見合う報酬だと考えます。
また義務期間ずっともらっているわけではありません。

年金ですが、高給の期間が長くなれば確かに増えるかも知れません。

退職金については 北海道の場合ほとんどすべての人が義務後に
道庁より放り出されていますのでたいしてうまみはありません。
また道職員の医師の基本給はそれほど高くありませんので
9年程度では退職金もたいした額にはなりません。
公務員の退職金がうまみをますのはやはり15年以上たたないとダメです。

次にへき地に勤務する期間の問題ですが
卒後ずっとへき地にだけ勤務するわけにはいきません。
最低限の研修は必要です。

卒業生の多くは死にものぐるいでへき地での医療がなんとかなるよう
研修してへき地に赴任しています。
一旦勤務した後に中期研修のような形でまた研修を行いますが
これも 年次が進むにつれへき地で後輩への指導などもありますから
やむを得ない範囲でしょう。

次に もっとたくさん働いている医師もいるとのことですが
そんなことは当たり前の話で引き合いに出すのはどうでしょうか?
私自身すでに自治医大生よりも長い期間働きました。

一方で彼らとともに長らく仕事をしましたが
十分契約に値する仕事はしていましたし、不足とは思いません。


で 北海道の場合 決定的におかしいのは
研修を道庁が仕切らず、実際には大学に丸投げしていること。
義務明けは事実上放り出していること。


一般的にほとんどの都府県では 県庁所在地などの県立病院の
所属として研修を行っていると聞きます。
大学でやるのは北海道と自治医大のある栃木県だけと聞いています。

また義務終了後には県職員などでそのまま後進の指導や
へき地での診療経験を生かす道が形だけでも用意されていると
聞いています。

北海道では退職が前提です。
実際に道庁職員として残ったのは私が知る限り1名だけです。


税金を投入したのに地域で働く期間が短いとしたら
そのせっかく得た人材を自ら捨てるかの如くしている
北海道庁にこそ問題があるはずです。

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/29061.html
道職員で医師5人採用 来月議会に補正予算案道、確保策に2800万円

ここに見られるような行き当たりばったりの施策が出てくるのは
自治医大卒業生に対する酷い仕打ちを続け、なんら有効な対策を
とってこなかったことの証ではないでしょうか。


コメントいただいた医師の住む県では比較的恵まれているのかも
しれません。
しかしながら 少なくとも北海道はおかしいと考えます。

実際に過疎地域で働き、彼らの扱いを見ての判断です。


以上でも その程度なら・・・と思われるなら
それはもう仕方ないかも知れません。
私の伝える力が不足しているのでしょう。

ま ここには書けない話もありますが
それは仕方ないですから・・・


それにしても 昔圧政に苦しむ農民達恨みの矛先は
まず同じ農民達に向かったと聞いています。
少しでも他の農民よりも扱いを良くして欲しくて
足の引っ張り合いのような小競り合いが増えたとのこと。

国の無策に苦しむ医療者達が 他の医療者はまだ働けるとか
それほど酷い扱いじゃないって 言うとしたら
それは 昔の農民と同じなんでしょうね。
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編集 / 2007.05.31 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
医療崩壊とマーケティング
カテゴリ: 医療全般
マーケティングが何たるかは よくは知らないのだが
学会の帰りJALの機内誌を読んで少し感じたことがある。

関西学院大学の教授たちのリレーエッセイのような文章であるが、
5月号は商学部の石原武政教授が書いている。
2007年1月4日の日本経済新聞紙上での塩野七生氏の弁を引用したのち
持論を主張している。
一部引用要約すると

http://www.kwansei.ac.jp/ref_table/4741_46819_ref.pdf


塩野氏の発言は

「ある政治家が『政治家は有権者のニーズをくみ上げて……』
と言うから、私は『有権者は自分のニーズをはっきりと分かっていない。
あなたがそれを喚起すればいい』と言ったのです。

問題を指摘して、有権者が『そういわれればそうだ』と
反応してくれれば勝ち。
すでにあるものを汲み上げるだけなら政治家は必要ない。
マーケティングの専門家に頼めばいい。」


これに対して石原教授はいろいろ述べているが
彼の30年来の持論は

マーケティングは単に消費者ニーズに適合することなどではない。
消費者は自分のニーズを具体的には知らない。
あなたの欲しいものはこれじゃないですかと示すのがマーケティングの仕事である。


とのことである。



さて この石原教授の主張を現在の医療崩壊にあてはめて考えてみた。

医療マーケティングは単に患者ニーズに適合することなどではない。
患者は自分のニーズを具体的には知らない。
あなたの欲しいものはこれじゃないですかと示すのが医療マーケティングの仕事である




つまりはこういうことか

誰かが患者獲得にマーケティングの手法を持ち込む。
例えば会社を休まずに受診できるように夜間外来を開く。

患者は考える。
「夜でも診てもらえるなんて考えてもみなかったが
そうか 診てもらえるんだ。
夜診てもらえることはいいことだ。」

そして 毎日夜診て欲しい というニーズが明らかになった。


つづいてまたマーケティングの手法を用いた結果
小児は小児科医が診ることにした。
患者の親は考えた。
「専門医が診てくれるなんてうれしい。」

そして小児は小児科医に診てもらうというニーズが確立した。
昼でも夜でも・・・


次のマーケティングコンサルタントは
患者さんを患者様を呼ぶことにした。

患者さんは感じた。
「私は偉いんだ。金を払っているんだから何を言っても良いんだ。
金を払う以上、最高の結果を得る権利がある」

本当は最高の結果を得る機会が与えられただけなんだが
医療者に暴言を吐いたり、言いがかりに近い訴訟が現れた。


結局は統制経済の中でマーケティングの手法を取り入れれば
自らの首を絞めることにもなるということか。


改革前の社会主義国では労働者も役人も結局は自らの首を絞めないために
マーケティングを行わずにサービスを行ったのだ。
例え必要ないものを作り、必要なものを作らなかったとしても。


少なくとも日本においては、医療は統制経済である。
コストも支払わずに価格統制を行い、顧客満足度などと言いながら、
サービス向上をやっていて破綻しない方がおかしい。

この統制経済の中、これだけ安価で平等な医療システムを維持してきた
日本の医療システムとそれをささえてきた医療者はもう少し
評価されるべきだと思うが・・・。

さらに こうした手法を持ち込んで美味しいところだけ儲けよう
としているのが某リース会社や全国チェーンの介護保険事業所
のようなハゲタカ集団なんだろう。


しかし 適度な統制と適度な競争の両立はつくづく難しいものだと思う。


【今日の結論】

統制経済の中でのマーケティング手法の導入は
少なからず医療崩壊の原因である。



編集 / 2007.05.28 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
システムの時代とはいえ
カテゴリ: 医療全般
昨日のエントリーでシステムの時代へと書いたが
補足を少し。

安全と質を担保するためにはシステム整備が肝要なのだが
とは言え そのシステムを支えるのはやっぱり人なのだ

人はパンのみにて生きるにあらず。

人の心が折れて良きシステムも維持できまい。
編集 / 2007.05.22 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
人レベルの時代からシステムの時代へ
カテゴリ: 地域医療~全国
医者になってたかだか20年と少しだが・・・

この中で何が変わったのか・・・
なんでこんなになっちまったのか・・・

考えれば簡単かもしれないな。

私が医者になる以前は 田舎にも人がいた。
金の卵なんぞと持ち上げながら 都会へ人を大量に
奪っていった。
人が少なくなれば どんな業種だって落ち込むさ。


もう一つ
古き時代は 医療レベルは箱ではなく人に依っていたのだ。

私が勤務した田舎の診療所。
今は人口3000も切ったが一時は1万人以上いたらしい。

往時は そこで肺も切り、足の切断もやり、なんと食道癌も
手術した時代があったそうな。

ま そこでやらなければならないこともなかったはずだが
レベルさえ問わなければ、都会でも田舎でもできることには
あまり差はなく、できる医者が居るかどうかが重要だったのだ。


振り返って今はどうか?

いわゆる盲腸の手術だって CTなしに臨床診断だけで
することは もうないだろう。
腹腔鏡手術ができるような施設でしか もうやらないだろう。

交通事情もよくなり、そして 安全や満足度が問われるとなると
もう箱の質が問われ、そこに人が問われることは減ってきた。


すなわち 人の時代から 箱やシステムの時代になったということだ。

結局は こういう変化において仕組みの転換に失敗しただけなのだ。

すなわち システムで対応しなければならないのに
旧来のシステムの小手先の改変でしのいできた。
日本人の器用さが招いたところもあるだろう。

時代の先を行く必要な人材の養成をやってこなかったことに
最大の問題があるのだ。



とまあ 振り返って 単純に文句をいうのは簡単だけど
それにしても 無策だったなあ・・・
一時は 医師過剰かなあ って勘違いしていたもの。
(勘違いさせられていたのだろうけど)


今言ってもしょうがないが
医師をもっと増やしておくべきだった。


田中角栄は 先見の明があったのかもしれない。
彼が居なければ もっと足りなかったのかも・・・

今から増やして追いつくのにどれだけかかるのだろう?
私が現役のうちには間に合わないな・・・
編集 / 2007.05.21 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
迷走する厚労省
カテゴリ: 医療全般
矢継ぎ早の施策が厚労省サイドからリークされているが
どれをどの程度本気でやるのか見えてこない。

というかピントずれすぎなので 何も代わらないのでは
ないかと思う。
反論するのもつっこむのも馬鹿馬鹿しい。

さて 最近の施策で気になるのは

国は金を出さない施策しか呈示しない

ということである。


拠点病院からの医師派遣 しかり。
学生のへき地医療実習 しかり。
診療科の削減 しかり。

過疎地で働いていたころも 夏休みに勉強したいという
心ある学生さんばかりでなく 大学の授業の一環としての
学生実習もたくさん受け入れてきたが 全部ボランティアであった。
飲みに連れて行ったりなど 正直持ち出しも多い。

でもそれは必要なことだと思ってやってきた。

しかし・・・

国はいろいろ小手先の策を弄しているのだが
金を出さない施策ばかりだ。

どうせ学生実習でも金を払う気はないのだろう。

地域で働く医師は教育の義務は負っていない。
でも 大切なことだから そして後輩を作りたいから
頑張ってきているのだ。
でも全員何とかしろと言うなら 対価は支払って欲しい。

過疎地医療を本当に教える気があって また教える能力のある
医師は限られている。
そのボランティア精神にただ乗りするのはやめてほしい。

さらに限られているからと言って 
適当に割り振ってのいいかげんな実習をするのも勘弁して欲しい。

そんな実習をするくらいなら しないほうがましだ。

新臨床研修でのいいかげんな地域医療実習での失敗を
繰り返さないでほしい。
編集 / 2007.05.21 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
ヘタな鉄砲は数 撃っても当たらない
カテゴリ: 地域医療~全国
いろいろニュースが多すぎてついて行けない。

ブログで熱心に取り上げられている先生方の熱意と努力には
頭が下がる・・・。
見習いたいけど 私はこれでもいっぱいいっぱい。

で 表題の件だが

拠点病院から医師派遣

だそうな。 

どこにその余裕があるのだろうか?
拠点病院が派遣して欲しいと思っているのに・・・

外来から離れられず 時間外にはみ出して残務整理。
病棟もすきまを見ながらぎりぎりで過ごし。
研修医の指導も思うに任せず・・・

そんな暮らしでいっぱいいっぱいのドクターばかりですよ。
少なくともうちの病院ではそうです。

派遣するほどの余裕はないです。

しかしまあ ヘタな鉄砲も数撃ちゃ当たる

ことわざではそうなんですが・・・

厚労省の矢継ぎ早の施策

いずれも 思いっきりはずれてます ってば・・・

選挙のためには 数で勝負なんでしょうね・・・


編集 / 2007.05.14 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
精いっぱい に 程度 そして 税金使って
カテゴリ: 医療全般
我が家は読売新聞と北海道新聞を購読している。

この両紙がベストのチョイスとして読んでいるわけでもない。

読売は母が購読していたのをそのまま継続しているだけである。
全国紙他に変えたいと言うほどもないというのがその理由。

さて12日付の朝刊。

医の現場 疲弊する勤務医

まず見出しが 信頼希薄に/プロ意識が欠如

患者側の意見そのままですが、プロ意識の欠如とは・・・


プロである以上、『精いっぱいやりました』ではすまないはず



この世のこと 万事において結果を保証できることはないはずですが・・。
機会の均等・平等はある程度保証できるが、結果はそうでないことがわからないのでしょうか?

多額の税金を使って医師として社会に育てられているのに、
困っている患者が多い診療科を選ばないのは疑問



職業選択の自由を存じないのでしょうか?
税金が投入されているのはすべての高等教育機関でも同様です。
ならば国立大学を出て受けた専門教育以外の職種に就いている人も
私立大学の英文科を出て英語を使ってない人も
すべて糾弾されなければなりませんね。

月6回の当直程度で(大変だから)と医師をやめてしまうのか

『ありがとう』の言葉がないからくじけそうになるというのは
ひ弱すぎる



「程度」ねえ・・・
あのね 当直したあと帰れず眠れなくても
帰れず普通に仕事して居るんですが・・・
8時間労働でも工場労働等で体調崩す例は枚挙にいとまがない
と思うんですが。

しかも その当直中に診る患者さんには
3日前から具合悪いといいながらピンピンした人もいたり
たいしたことなくても専門医が診ないとはどうしてだと毒づかれたり。
身体がへとへとのところに心も砕かれて・・・
それでも 心折れるな・・って言える神経を疑います。

別に感謝は要らないですけど
ごくごく当たり前の受診をしてくれるだけでいいんですが。

プロ意識の欠如?
逆でしょう。
プロだから 自分の力をよく知り、またその力が求められる
レベルを維持できないと知っているので離れていくだけでしょう。

でも その求められているのは

休日夜間を問わず常に働き、睡眠不足でもミスは犯さず
しかも常に100%の結果を出す。
結果が悪ければ、不可抗力でも社会の仕組みによるものであっても
訴訟やら理不尽な責めの言葉を頂戴しても我慢せよ。

ですもの・・・


ただ 私の印象では半数くらいの患者さんはまだ
こちらの置かれている立場にも話せば理解を示してくれています。
この人達がいるからまだがんばれるんです。

残りの人達は無関心か、あるいは医療を壊す受診をされる人達なんです。
私たちにとって凶器のような人達は増える一方なんです。

でもこれを生み出したのも 私たちの社会なんですよね。

医療従事者もその社会の一部としては責任はあるのは
悲しいかな 事実ですけどね。



編集 / 2007.05.13 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
医師の本当の仕事
カテゴリ: 医療全般
「医師の仕事は何だ?」

と問われたら たいていは

「人の命を助けること」

と答えるのではないか?

まあ 間違いではないだろうけど 個人的には

「人の命を助けること」はあくまでも 一部であり、
あるいは 表面的なことでしかない


と考えている。

私が考えるに 医師の仕事における究極の目標というのは
納得できる死を迎えることができるための援助
である。

例えば
人生80年のこの時代 若くして健康な人が普通の肺炎で
亡くなったとしたらやはり納得し難いだろう。
だから 医療者として 自分の使命として
一生懸命にできる治療をするのだ。

その助けようと治療している側面だけを見て
「医師の仕事は人の命を助けること」
に見えると言っているだけなのだと考える。

極端な言い方をすれば
生まれたときから いや母胎にいるときからターミナルケア
が始まっているということなのだろう




一方で 簡単には受け入れられなくても
それでも残念ながら避けられない死というものが存在する。

例えば 若くても免疫不全の患者さんが起こした肺炎ならば
いくら治療してもやはり亡くなる人が出てくるわけだ。

その避けられない死というのは その時代 その地域の
医療レベルによってまた個々の患者さんの状況によって異なるのだが、
それが避けられたのかそうでないのかの判断はひどく難しい。

同じ状況で同じ治療をして100人が100人亡くなる状況なら
皆運命として受け止めるだろう。

100人のうち50人だけ亡くなったとしたら
その亡くなった50人に入った人やその家族が簡単に
納得できるわけではないのは十分理解できるところである。

100人のうち99人助かった場合 残りの一人に入ってしまったら
その事実を受け入れるのはさらに大変となるであろう。


過去において 感染症や栄養問題で多くの若い命が失われた
時代はまさに100人中50人死ぬ時代であったのだ。
人によっては時代をうらみ、また貧困を憎み、そして自らの悲運を
嘆いてその苦しみを癒してきたのだろう。

栄養と医療と社会制度の進歩によって
言わば 100人治療しても1人しか死なない時代が 現代だろう。

コンビニ感覚のお気楽な受診患者の増加や訴訟の増加
さらには不当逮捕に医療者から見てどうしても不当としか思えない判決
などみるにつけ この恵まれた時代に生きる人々は
その時代の変遷と科学の進歩の恩恵を
いつのまにか当たり前と勘違いしているようにも
思えてならない。


人は必ずいつかは死ぬのだ。

納得できない死を減らしたり 遅らせたいなら
それなりの準備が必要であることを忘れては困る。

その準備とは 医療体制というシステムの整備であり、
一方で患者となる人達のあらかじめの準備のことである。
医療従事者だけでなく、一般の方々の協力も必要なのだ。

納得できない死を経験して怒りや悲しみの中で報復を
考えるのはわからぬでもない。
しかし 
本当に避けられたか 
それとも納得できないから避けられたはずだと思うのか 
今一度考えて欲しいと思う。

そして 納得できないのならば 今一度

社会として本当に準備してきたのか?
できることをしてきたのか
これから何ができるのか

今一度 問い返して欲しい。



これからも納得できない死というのはまだまだ
存在するだろうし、増えるかも知れない。
そして医療レベルが上がれば上がるほど、
たまたま不運にも不幸な方に当たってしまった患者さんにとっては
それが避けられないものであったにしても納得できない
ものになるのかもしれない。


結局はこうして医療レベルは上がったのに 恩恵を受けにくい
という「医療崩壊」が加速していくのだとしたら・・・
本当に悲しい限りだ。


私たち医療従事者も 更なる努力は続けていく必要もあるのは
当たり前のことだ。

しかし 
本当に避けられない死なのか ただ納得できないだけなのか
そして当事者となる前に準備ができていたのか 

今日元気なあなたも そしてこれを書いている私も
明日 重症患者として死戦をさまよう可能性もあるのだ。


繰り返す。

準備が大切だ。

今の医療体制は 本当に十分ですか?

正しい医療機関の受診の仕方を知っていますか?

コンビニのように救急外来を使っていませんか?

本当に必ずしも十分とは言えない面も多い今の体制ですが
それがもっと壊れてもそれでもよいのですか?



準備には お金と時間が必要です。

人とものにもう少しお金をかけさせてください。

私たちは いっぱいいっぱいです。










編集 / 2007.05.09 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
「総合科」の前に
カテゴリ: 地域医療~北海道
厚労省の「総合科」導入が発表された。
が、具体的なことはなにも呈示されていないので
まだ生活には変化はないが
なんとなくむずがゆいような嫌な感じがしている。

おそらくは私自身の仕事に大きく影響するのは間違いないのだが
どんな風に影響してくるか全く読めないのがつらい。

さて 現実に紹介状なしで基幹病院を受診する患者さんを診る
立場から総合医でなくても市中の医療機関に望みたいことが
ある。

それは やはり 。
「うつ」に対する感度をなんとかもう少しあげて欲しい
と言うことだ。
毎日新患を5人程度は診ているが、うち一人か二人は完全な
うつである。

受診歴を確認するだけでも一苦労するほどのたくさんの
医療機関を受診している人も多い。

受診に至るまでになんとかなっていればと思うケースも多々ある。

もちろん 後医は名医である ので結果論の部分はあるが
うつの診断に至らずとも 疑ってきちんと紹介状を書いて
くれれば

といつも思う。

最近 法人内の別の病院へ応援に行く機会が増えたが
そこでは毎回かならずうつの患者さんを外来で見つけてしまっている。

今の仕事のおかげで自分自身の「うつ」に対する感度が
非常に上がっている
ので よけいに見つけやすいというのも
あるが 実際に診断されていない患者さんはかなり
多いのだと思う。

産業医の講習でメンタルヘルスについて最近非常に熱心に
啓蒙活動がされているが、産業医の活動に頼っているのは
やはりまずいと思う。

本当に医療費を抑えたいのなら
無駄な受診に割くお金を減らすことは一番大事なのは自明。


厚労省は「総合科」を打ち出す前にまずは
診療科にかかわらず うつに対する感度を上げるような
教育啓蒙をすべき

だろう。

もちろん 軽症うつの診断治療は「総合科」医の重要な務め
なのは十分承知の上である。

いきなり 全開業医の総合科転身をぶちあげるよりも
まずは こういうことをきちんとやったらどうなの? ということだ。
編集 / 2007.05.08 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
言行不一致の高野連
カテゴリ: 全般
しかし相変わらず高野連はひどいなあ・・・

ま 学生の身分において野球やることで金銭をもらうな
ってことについては十分理解できるのである程度
線を引くことは必要だと思う。

とは言え 厳重に学生・生徒に現在の憲章を守らせるならば
まずその前に見なおすべきことがたくさんあるでしょうに。

典型が春夏の甲子園

金と時間をかけすぎ。

スポーツが教育の一環であるならば
延々と甲子園一つだけで試合を続けて
何十日も選手を拘束するのはどうなんでしょうね。

大会何週間も前から 遠征に出て練習試合を続けて
家に一ヶ月以上帰っていないってのはよく聞くけどねえ。

とにかく選手の健康や 出場費用などを考えるならば
大会だけでも 会場を分散し、投手が連投して身体を壊さないような
スケジュール上の配慮をするべきだ。

高校サッカーが準決勝で初めて国立競技場でやるように
野球は準々決勝以降甲子園でやれば十分かと。



それにだいたいが甲子園の大会自体がすでに
プロや大学社会人に進むための選考会と化している。

高野連という大人たちが 選手を商品として
すでに利用しているようなものだ。

そこでは甲子園という付加価値が重要で
めいっぱい利用しているわけで
一方でそんなことをしながら特待生制度に文句も言えない
と思うんだけど。

それに最近はどうだか知らないけど
私が子供の頃 後援している新聞社は 販促のために
甲子園の切符いっぱい持ってきたけど。
私はそれで見に行ったこともある。


それに 特待生制度がいけないなら
甲子園出場にあたって寄付をもらうのもいけないんじゃないだろうかね。
さらには野球部専用の寮もだめだろうし・・・
寮はそれに見合うお金を払ってればいいでしょうけど。



だいたいが NHKはご丁寧にも全試合放送しているし。
別にNHKがやらなくても良かろうに・・。

受信料で放送しているんだから 高校野球を放送するなら
すべての高校スポーツのせめて決勝くらいは放送して欲しいものだ。

あと 高校野球の監督ってそれで給料もらっていいんだろうか?
強豪私立はたいてい監督って先生じゃなくて 
学校職員かなんかで事実上監督として給料もらってないだろうかね。

これも許されないんじゃないかな?
この時点で監督もプロになってしまうでしょう。
もうアマチュアじゃないですけど・・

あと大学野球も入学前からすでに練習しているようだけど
あれもいいのかなあ・・・
どう考えたって変だと思うけど

さらには 六大学は 平日の昼間に試合やってるけど
あれもいいのかなあ・・・
学生の本分は学業なんでしょ?


ま 高校もばれなきゃいいと思ってやっていた部分は
あるだろうけど それはさておいて

アマチュアの選手を飯の種にしている高野連とか学生野球連盟は
自らも考え直すことがあるのは間違いない。





編集 / 2007.05.03 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
どれだけできたら総合医?
カテゴリ: 地域医療~全国
どうやら 厚労省も本気なんでしょうか?
でも事実上半年で準備できるのでしょうか???

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070430ik02.htm
受診、最初は「総合科」 専門医に橋渡し

 厚生労働省は、専門分野に偏らない総合的な診療能力のある医師を増やすため、新たな診療科として「総合科」を創設する方針を決めた。

 能力のある医師を国が「総合科医」として認定する仕組みを整える。初期診療は総合科医が行い、必要に応じて専門の診療科に患者を振り分ける2段階方式を定着させることで、医療の効率化を図り、勤務医の労働環境の改善にもつなげる狙いがある。日本医師会にも協力を求め、5月にも具体策の検討に入り、早ければ来年度中にもスタートさせる。
厚労省来年度にも創設

 総合科は、「熱がある」「動悸(どうき)や息切れがする」「血圧も高い」など一般的な症状の患者の訴えを聞き、適切に治療したり、専門医に振り分けたりする診療科を指す。同省では、開業医の多くが総合科医となり、いつでも連絡がつくかかりつけの医師として、地域医療を支える存在となることを期待している。

 医師が自由に看板を掲げられる内科、外科、皮膚科などの一般診療科とは区別し、総合科医を名乗るには、同省の審議会の資格審査や研修を受けたうえで、厚労相の許可を受けなければならない。国が技量にお墨付きを与えるこうした診療科は、これまで麻酔科しかなかった。

 日本の医療現場はこれまで、日常の診療を行う診療所(開業医)と、24時間対応で入院と専門治療に当たる病院との役割分担があいまいだった。このため、胸の痛みやめまいなどを感じた患者が、どの医療機関にかかるか迷った末、大事を取って専門性の高い病院に集中。軽症患者から救急患者まで多数が押し寄せる病院では、医師の勤務状況が悪化し、勤務医の退職が相次ぐ一因にもなっていた。

 同省では、総合科導入を「医療提供体制を改革する切り札」と位置づけており、5月にも医道審議会の専門部会で議論に入る。将来的には、診療報酬上の点数を手厚くすることも視野に入れる。

 能力の高い総合科医が増えれば、初診の患者が安心して総合科を訪れるようになり、「3時間待ちの3分診療」と言われた病院の混雑緩和にも役立つ。例えば、疲労を訴える高齢者が総合科を受診した場合、高血圧など基本的な症状の改善は同科で行い、心臓などに深刻な症状が見つかれば、速やかに専門医につなぐ仕組みを想定している。

 厚労省とは別に、今月から「総合医制度」の具体的な検討に入っていた日本医師会(唐沢祥人会長)も、総合的な診療能力のある医師の養成で同省に協力していくことを確認。総合科の創設についても、「患者が求める方向であり、異論はない」(地域医療担当理事)としている。

 2005年10月現在、全国の病院(病床数20床以上)の数は9026で、前年比0・6%減。一方、診療所(同20床未満)は9万7442で、前年比0・4%増となっている。
(2007年4月30日 読売新聞)



 能力の高い総合科医が増えれば、初診の患者が安心して総合科を訪れるようになり、「3時間待ちの3分診療」と言われた病院の混雑緩和にも役立つ。


現場を知らない人達が、考えているのがありあり・・・

能力が高ければ さらにどんどん総合病院へ紹介状なしで押し寄せて来るに違いない。
結局は さらに待ち時間が延びるだけ。
待ち時間だけが 受診抑制のキーワード。

例えば、疲労を訴える高齢者が総合科を受診した場合、高血圧など基本的な症状の改善は同科で行い、心臓などに深刻な症状が見つかれば、速やかに専門医につなぐ仕組みを想定している。

「疲労」が主訴の患者さんを診ることがどれだけ大変なのかわかっているのだろうか?
ま わからないからしゃあしゃあとこういうことを言えるし、それをそのまま記事にできるんだろう。

疲労が主訴であれば うつ病も考えるし、悪性腫瘍、内分泌疾患
さらには糖尿病などありとあらゆる病気を考える必要がある。
当然丁寧な病歴も必要だし、患者は
「検査して欲しい」
のだ。
初診で30分は当たり前、それですめば御の字だ。
短く終わらせれば クレームの嵐。


さらにはこうした仕事を担う人材は どこからか湧いてくるのだろうか?
トレーニングはどうするんですか?
誰が資格認定するんですか?
学会に入っていればいいわけでもないのは自明の理だが。


例えば 我が勤務先 スタッフ100名 研修医30人余ですが
総合診療担当は スタッフ1名 後期研修医1名ですが。
毎日内科だけで新患多数。
紹介状なしで20名以上はありますが・・・
とっても回らない。

医師30~40名程度の病院ではどうするんでしょうかね?


報道されただけの内容であれば
本当に「総合科」なるものが整備されれば
さらに基幹病院への 紹介状なし患者が集中します。


どうするんだろうか?

基幹病院の「総合科」を整備するのではなく
診療所、中小病院の主治医機能の強化が重要なはずです。
基幹病院の「総合科」整備の必要性とは別の問題です。



患者さん達は もう自分の考えで受診できる便利さを
有り難さを通り越して振り回してしてしまっています。
ある程度強制力を発揮しなければ専門医受診への流れは
断ち切れないのです。

おそらくは今後も基幹病院受診が加速していくだろう。
「総合科」作ろうが、そこで専門医受診を希望されれば
現場では抵抗できないのだ。


今の体制を大きく崩さずに持ちこたえたいのなら
残念ですが、日本の誇るべきフリーアクセスを
制限せざるを得ない・・・


これが 現場での私の意見です。










編集 / 2007.05.01 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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作っちゃいました

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